幼児食とは馴染みのない言葉かもしれません。しかし、これからの食生活にとってとても重要な時期でもあります。子どもは心も面でもデリケートですから、食事の時におなかいっぱいで食べられないから食事を残しただけなのに、叱られたり注意されたりすると、まだ言葉で上手に言えない子どもは傷つき、より食事を食べなくなったり食事の時間が嫌になったりする原因にもなりかねません。幼児食時期によくあるお悩みについて書いてみます。
幼児食移行期が重要?幼児食移行期とは?
幼児食移行期とは、だいたい上下8本の歯が生え揃う1歳~1歳6ヶ月までのことをいいます。手づかみで食べたがる時期ですが、まだ手指を上手には動かせず食べこぼしが多い時期です。しかし手づかみ食べは、手指の発達や食べる好奇心、自分で食べられた達成感を得る機会でもありますので、叱るのはよくありません。「おいしいね」「上手に食べられるね!」と声かけをしながらサポートしてあげましょう。机やいすの下に新聞紙やシートを敷いて掃除の手間を省く工夫や、食べこぼしポケットがついたエプロンを付けるなどの対策がおすすめです。
1歳を過ぎたころに多い食事の悩み
1歳を過ぎると、ほぼ大人と同じものが食べられるようになり、調理が少しづつラクになってくる時期でもありますが、突然少食になったり、好き嫌いが出てきたり、悩みが多くなる時期です。そんな時期に多い相談内容を一部紹介します。
ジュースを欲しがるまま与えてもいいですか?
子どもは大人より水分を必要としているので、すぐに喉が渇き水分を欲しがります。ただし、ジュースなどの果汁飲料を摂りすぎると糖分が多い為食欲が減退してしまいます。肥満気味の子どもはカロリーオーバー、少食の子どもは空腹感を感じずますます食べない原因になりかねません。ジュースはあくまでおやつとして与えて、それ以外はお茶か水にしましょう。適量は1日に100MLが目安です。
幼児用レトルトに頼ってしまって、幼児食を作るのが億劫です。
調理の手間を省くことができ、色々な食材を手軽にとれるレトルト食品は、忙しいときやママも体調が悪い時などに重宝しますよね。しかし、子どもは大人と同じ食事のほうが興味を持ちやすく、よく食べるようになります。ですから、幼児用レトルト食品を使用するときには、大人と同じ副菜や汁物を用意したり、食後の果物を一緒に食べるなど工夫が必要となります。
アルコールを使った料理を子どもに取り分けてもいいですか?
酒やワイン、みりんは料理にコクを出し、味に深みが出ます。いずれも加熱することでアルコール分は蒸発しますので、お子さんも食べられますよ。できるだけ薄味を心がけてくださいね。
家族で食卓を囲み楽しく食事を♪
子どもにとって大切なのは、食事・食卓が楽しい場所であること。食べこぼしを怒ったり、無理に食べさせたりすると、食事が嫌になり、食が進まない原因になります。できるだけ、家族そろって食卓に着けるように心がけてみてくださいね。
(地域WEBライター ますみ/幼児食インストラクター)
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